ボツリヌストキシン製剤注入療法
先日、ボツリヌストキシン製剤注入療法のセミナーに参加してきました。
ボツリヌストキシンというとあまり耳慣れないかもしれませんが、「ボトックス」というと聞いたことがある方も多いかもしれません。
整形外科等で、小顔効果を期待してうつことが一般的に知られている思います。
歯科においての、ボツリヌストキシン治療は、歯ぎしり、食いしばりの改善や、ガミースマイルの改善等に有効です。
ボツリヌストキシンには筋肉の緊張を緩める効果があります。
歯ぎしりや、噛みしめは、主に咬筋と呼ばれる頬のあたりにある大きな筋肉の緊張によっておこります。歯ぎしりや噛みしめは、歯や歯肉、歯槽骨に多くの影響を及ぼします。歯周病や知覚過敏、顎関節症等を悪化させる可能性もあります。対策としては、当院ではまずマウスピース治療を第一選択としておりますが、マウスピースをしてると鬱陶しくて眠れない方や、面倒くさくて忘れてしまったりと、マウスピースは苦手という方も多くいらっしゃいます。そういった方に、他の選択肢としてボツリヌストキシン製剤の注入は有効です。咬筋にボツリヌストキシンを注入することで、咬筋の緊張を緩め、歯ぎしりや噛みしめが起こりにくくなります。注入してから、1週間ほどで効果が出始めます。初回施術による効果持続期間は3か月、その後は回数を重ねることで持続期間が延長していきます。
咬筋が発達してしまうと、エラが張ってしまうのですが、ボツリヌストキシンをうつことでエラが小さくなり、結果として小顔効果もあるようです。しかし、当院ではあくまでも歯科治療の目的として導入予定です。小顔効果だけを期待されている方は、ご期待に沿えない場合もございますのでご遠慮ください。
歯ぎしりや食いしばり、またガミースマイル等でお悩みの方は、カウンセリングだけでもぜひお待ちしております。